平成28年度北里大学薬学部生涯学習セミナー(中期)お知らせ
地域に根ざした薬局・薬剤師に求められるもの ~地域連携と患者とのコミュニケーションの重要性~
門前薬局から地域のかかりつけ薬局へ、在宅医療の更なる発展などの大きな変化のなかで、薬剤師がコミュニケーションをとる相手や中身も変化しています。今回のセミナーでは、認知症患者やがん疼痛治療の薬学的ケア、また災害時における薬剤師に求められるものを考えていきます。それらの疾患や災害を通して、地域に根ざした薬局のあり方を考えてみたいと思います。奮ってご参加下さい。
第1回:平成28年9月24日(土) 午後2時30分~午後5時45分
テーマ:「認知症患者とご家族から求められる薬剤師になるために-語りから学ぶ-」
講義内容・講師 |
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講義1:「認知症患者を支える地域の取り組み」 (14:30~16:00) 講師: 佐藤 ひとみ 先生 (玉川砧薬剤師会 副会長) 世田谷区で介護保険制度が始まった2期目より介護認定審査会委員を務め、世田谷区認知症在宅支援センター構想等検討委員会にも立ち上げ時から参加しています。委員会の構成メンバーは行政、医療、福祉、事業者、家族会、有識者と幅広く、様々な立場からの意見が発信され現場に還元しています。 |
講義2:「認知症本人と家族介護者の語りから学ぼう」 (16:15~17:45) 講師: 佐久間 りか 先生 (認定特定非営利活動法人(NPO)健康と病いの語りディペックス・ジャパン 事務局長) (都合により講師が変更になりました。ご了承ください。) まだまだ認知症に対する誤解や偏見が社会全体にあり、当事者もその偏見に苦しめられています。ディペックス・ジャパンの認知症ご本人の語りからは、「認知症って本当はこうなんだ、こんなことを考えておられるんだ」という新しい発見が、そして家族介護者の語りからはケアやコミュニケーションに役立つヒントが得られます。 |
第2回:平成28年10月15日(土) 午後2時30分~午後5時45分
テーマ:「災害時における薬剤師の対応と備え」
講義内容・講師 |
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講義1:「熊本地震を体験して ~被災者として、災害薬事コーディネーターとして~」 (14:30~16:00) 講師: 稲葉 一郎 先生(株式会社ハートフェルト代表取締役、熊本県薬剤師会常務理事 災害薬事コーディネーター) 東日本大震災の際、支援薬剤師として現地のコーディネーターの先生方と活動させてもらいました。数日間の支援とは異なり、長期間のコーディネーターの任務を負うことは、私は不可能だと確信しました。今回、熊本が被災地となり自身が支援活動の渦中に飲み込まれ、先の学びを原点に様々な判断をしました。一部の人材だけで中長期に及ぶ支援活動を支えることは難しく、形式的なBCPでは意味がありません。支援に入るには覚悟が必要です。今回、終わりの見えないコーディネーター活動の中で苦悩し、直面した様々な課題に対してどのような判断を強いられたのか、リアルな現場体験を日記形式で経時的にお話しします。 |
講義2:「大規模自然災害おける薬剤師の役割 ~東日本大震災最大被災地石巻からの報告~」 (16:15~17:45) 講師: 丹野 佳郎 先生(石巻医薬品センター薬局、石巻薬剤師会専務理事) 東日本大震災と熊本地震の支援活動を比較して考察すると、大規模自然災害おける薬剤師の重要性は益々大きくなりました。しかしながら進化したところと、殆ど進んでいないところがありました。また、大規模自然災害における薬剤師の災害医療の支援を行う基本事項には下記の①〜⑦があります。
講義ではそれらについて、私の被災地での体験を踏まえてお話したいと思います。災害時に薬剤師を救えるのは薬剤師だけなのです。 |
第3回:平成28年11月5日(土) 午後2時30分~午後5時45分
テーマ:「緩和ケアを必要とする患者から求められる薬剤師になるために」
講義内容・講師 |
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講義1:「がん疼痛治療における薬物療法の基本から服薬指導、処方提案まで」 (14:30~16:00) 講師: 平山 武司 先生(北里大学薬学部・北里大学病院薬剤部 講師) がん疼痛治療の薬物療法について、WHO(世界保健機関)方式などの基本から医療用麻薬を適正かつ効果的に使用するための患者への指導ポイント、そして薬物動態学的視点から各種オピオイド製剤の特徴、貼付剤の3日製剤と1日製剤の比較、即効性オピオイド(ROO)製剤と短時間作用型オピオイド(SAO)製剤の使い分け、舌下錠とバッカル錠の相違点などについて紹介します。緩和ケアを必要とするがん疼痛患者への服薬指導や処方提案の一助になれば幸いです。 |
講義2:「がん疼痛のアセスメントと薬物療法」 (16:15~17:45) 講師: 余宮 きのみ 先生(埼玉県立がんセンター緩和ケア科 科長) 〝ある程度(または、かなり)、緩和ケアの治療薬については知っているけれど・・・がん患者さんの症状をどうアセスメントし、かかわればいいのか悩む″そんな方にぴったりのお話を致します。症状のメカニズムから紐解き、現場ですぐに役立つアセスメントのコツ、特に痛みのアセスメントと治療方針の立て方のコツ、加えて、病状が進行し倦怠感や食欲不振が出現する時期の治療やケア、コミュニケーションなどについて・・・進行がん患者さんが通る道筋に沿ってお話し致します。 |
- 主 催: 北里大学薬学部生涯学習センター
- 共 催: 北里大学薬友会・(公財)日本薬剤師研修センター
- 時 間: 各回 午後2時30分~午後5時45分
- 場 所: 各回 白金キャンパス 1号館1501大講義室 (予定)
- 定 員: 各回 300名
(定員になり次第締切りますので、事前にお申込みください。
またやむを得ずご欠席の場合は事務局までご連絡ください。) - 対 象: 本学および他薬系大学の卒業生
- 受講料: 各回 2,000円
- 認定単位: 各回 日本薬剤師研修センター認定研修 2単位
- *第3回日本緩和医療薬学会員希望者のみ 緩和薬物療法認定薬剤師資格 2単位予定(30円別途必要です)
- 申込締切: 第1回 平成28年9月19日(月)
: 第2回 平成28年10月10日(月)
: 第3回 平成28年10月31日(月)
申込方法
お申し込みは終了致しました。
お問合せ先
- 北里大学薬学部生涯学習センター事務局(北里大学薬友会内)
- 〒108-8641 東京都港区白金5-9-1
- TEL&FAX: 03-3448-8191
- メールアドレス:llc@pharm.kitasato-u.ac.jp